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柊歌乃と襖によるスザルルリレー小説置き場
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襖のターン(*`・ω・´*)!
約2000文字 もうちょい削ってもよかったかな…


僕とスザクの教室は案の定同じだった。
クラスの数はそう多くないようだから偶然かもしれないが、おそらく配慮だろう。
軽く先生からの紹介を受け、人前の顔で挨拶をする。慣れたものだ。
すこしザワついた教室で指定された席はスザクの後ろ、窓際の一番後ろだ。ちなみに隣は机が無い、つまりは居ないらしい。
僕が席についたとたんスザクがくるりとこちらを向いた。

「あのさルルーシュ」
「……?」
「休み時間に校内案内してやるよ、だから一人でどっかいくなよ?」
「……ん。いいから前向けよ、もうすぐ授業が始まる」
「お前って…(可愛げは無いよな)…」

つまらなさそうな顔をしてスザクが前に向きかえった。
続きに何か言いたげだったが僕の知ったことじゃないな。普通に考えて今は前を向いておくべきなんだ。
ただ今は嫌だったわけじゃない。多少は打ち解けるのが早いとは思ったが、そういう奴みたいだ。
そんなことを隣の席の女子と会話しているスザクを見て思った。

チャイムが鳴り授業が始まる。"算数"の先生がやってきて騒がしい生徒達に軽い注意をする。そして起立、礼。
ルルーシュはその後の黒板を見、聞かされて知ってはいたが面倒くささを覚えた。正直のところ"算数"の勉強とやらは何年か前に終えている。
前から回ってきた問題用紙には、一瞬で解けて当然だと思う式が並んでいる。
(まさかこんな…基礎の復習だろ?)
そう思って答えを出し、周囲を見渡したルルーシュは机に額をぶつけたくなった。まだ一問目をしている人も少なくない。
ちょっと体を傾けてスザクのそれを見たが、スザクはそれなりに進んでいる様子だった。
(流石主首の息子、か。…でもなんか意外だな)
失礼なことだが、運動ばっかりして勉強なんてしていない印象が強かったから意外だった。
人は見かけによらないと言うのはこういうことなのかもしれないな。

なんとか暇をつぶし、明日からは机の中に本を入れておこうと学習したルルーシュの耳に待ちわびたチャイムが響いた。それとともに何故留学に来てしまったんだろうとも頭に響いた。

「あー終わった!」
前の席のスザクがのびをしている。それほど内容は疲れることでもないと思うんだが、自身も精神的に参った。
ドタドタと授業から開放された生徒らが自由に行動を始める。運動場へ向かったらしい奴らや、立ち話をしている奴らと様々だ。幾人かは"留学生"のことを話しているらしいことが聞き取れたが、別に興味ないな。あんな奴らと僕は関係ない。
でも馴れ馴れしく話しかけてこないぶんマシかもしれないな。
初対面から告白してくる奴なんかよりは……。
……。
……何にしろ落ち着きの無い場所であることはわかった。
観察しながら考え事をしていると少々うんざりしてきたので、机に頬杖をつき初対面で告白をしてきた奴の頭を眺めていた。
自分も目の前の髪はいつか触ってみたいなどと考えているぶん子供なのかもしれないな…。

すると勢いよくスザクがこっちを向いたので、多少の不意打ちに目を大きくしてしまったことは、忘れてほしい。

「お前って賢いんだな、プリントすぐ終わってただろ? 音でわかった」
「まあな。君も思ったよりできるんだな。多少見直したよ」
「思ったより多少って…喜んでいいのかよそれ」
振り返った時のまるで尻尾を振る犬のような表情から一変している。
表情豊かだな。顔にでるタイプなのか? まあ、そんな事僕には関係ない…

「…悪いことじゃない」
「……」
「何だ?僕に言いたいことでもあるか?」
「はぁ。ま、いいや。じゃっ、とりあえずどっか案内してやるよ。早くしないと休み時間終わっちゃうしな」
「先に言っておく、もう職員室は知っている、お手洗いの場所も教室に来る途中見つけた」
「ふーん、じゃあそうだな……体育館とかはすぐにわかるだろうし……」
スザクが一所懸命に腕を組んで考えている。
「……。案内の必要、無いんじゃないか?」
「そ、そういうこと言うなよ! 人が考えてんだからさ……」
そうは言われても別に案内などされなくたって正直のところ困りはしない。学校がいくら広いとはいえ、ブリタニアにある家に比べれば狭い。
もういい加減断ろうかと思ったとき、パッとスザクが何か閃いた顔をした。
「お前さ、保健室は知ってるか?」
「…いや、知らない。」
「じゃあ保健室行こうぜ! お前、なんか怪我しそうだしな」
「な、失礼な奴だな! そんな馬鹿な真似僕がするわけないだろ!」
ルルーシュが言い終わる前に、既にスザクは小走りでドアの方へ向かい手招きをしている。こっちの話は聞かないのか!
「早くしろよ! 休み時間終わっちまうって!」
「……君は本当にがさつだな…」
休み時間の騒がしい教室では聞こえてないだろう声でそう呟くと、ルルーシュは小走りでスザクのほうへ向かった。

保健室なんかを教えてもらうくらいなら図書室の場所でも自分から聞けばよかっただなんて今更だと唇を噛んだ。

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